簿記2級は独学でも合格できる
私は簿記2級に2回不合格し、3度目の正直で合格することができました。不合格と合格を経験した立場から、この記事では、あなたが合格するためにやってはいけない独学の方法を解説します。
- 大学生
- 時間がある
- 1、2か月で合格を目指せるほどの天才頭脳ではない
- 絶対合格したい
目次
らんらんと簿記の関係について

- 独学経験者
- 簿記2級不合格2回
- 3度目の正直は94点合格
- 合格する戦術に正解はないが、不合格する方法は決まっていると学ぶ
- 不合格する独学・合格する独学の方法を知っている
- 大学1年2月に簿記3級合格
- 大学2年2月に簿記2級合格
- 簿記2級獲得にかけた期間は1年半
見ての通り、私は簿記2級に合格するのに長い時間をかけてしましたが、その後簿記2級が役立っています。
- 就活で役立った
- 現在の仕事で活用できている(※経理ではない)
しかし、簿記2級の不合格を連続して経験したことで、お金と時間を浪費することに。。
お金は、本来1発合格できれば4,720円の受験料で済んだところ、3回受験したことで14,160円かかりました。時間も、間違った勉強をせず効率的に進めれば長くて半年で済んだところ、1年半かけてしまいました。
《なぜ不合格する方法を知る必要があるのか》
不合格する方法を知るべき理由は、不合格する独学方法を知り、それを避ければ必ず簿記2級に合格するからです。
簿記2級に合格したいなら、正しい勉強を必要な量こなせばいいのですが、そもそも正しいかどうか判断できないと思います。
正しい勉強方法はたくさんありますし、人それぞれ相性があります。一方、不合格する間違った勉強方法は、決まっていますし万人に共通しています。
だからこそ、まずは不合格する独学方法を知り、それを避けたうえで効率的な勉強法を見つけていく必要があるのです。

簿記2級の試験について|独学は敵を知ることから始まる

簿記2級の試験について

引用元:『よくわかる簿記シリーズ 過去問題集日商簿記2級』より作成
- 「商業簿記」は、購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算 する技能で、企業を取り巻く関係者(経営管理者・取引先・出資者等)に対し、適切、かつ正確な報告(決算書作成)を行うためのものです。
- 「工業簿記」は、企業内部での部門別や製品別の材料・燃料・人力などの資源の投入を記録・計算する技能で、経営管理に必須の知識です。
引用元:日本商工会議所ホームページ
ざっくりいうと、商業簿記は企業外部との取引、工業簿記は企業内部のヒト・モノ・カネの動きを記録するものです!
勉強時間・期間
学習時間 | 250~350時間(簿記3級取得済みの場合) |
学習期間 | 4~6か月 |
学習リズムとしては、1日2時間程度の学習を半年ほど行う感じです。
仕事やほかの勉強、友達付き合いなど、色々とやることはあるかもしれませんが、隙間時間等を有効活用して学習時間を確保しましょう!

簿記2級に不合格する独学方法9選|これさえやらなければ合格できる

あなたが学習迷路にはまらないよう、”これだけはやってはいけない!”という独学方法を私の不合格体験をもとに9つ紹介します。
1.目標設定が甘い
簿記2級を勉強するということは、1日に数時間簿記に時間を割く生活を約半年続けなければなりません。そのため、簿記2級取得に対する意志が低いと、モチベーションが下がって学習が続かなくなってしまいます。
簿記2級取得したら、「昇進できる!」「経理職を目指したい!」など、何か明確な目標を見つけておきましょう!
2.簿記3級をすっ飛ばして2級の勉強をする
簿記3級を勉強しなければならない理由は、
- 簿記3級は、簿記の基礎が詰まっているから
- 簿記の学習は、級数ごとに知識を上乗せしていくものだから
地面がぬかるんでいては家が建てられないのと同じように、簿記3級という土台がしっかりしていないと簿記2級の学習についていけなくなります。また、2級の教材は3級を理解している前提で作られているので、いきなり2級に取り掛かっても理解ができないです。
「経済・商・経営系学部に通っているから、簿記には自信がある!だから、2級から勉強したいんだけど…」という場合は、一度3級の試験レベルの問題を解いて8~9割取れているかを目安にすると良いでしょう。
3.スケジュール管理ができていない
頭の良い人ならともかく、あなたが私のような凡人の脳なら、数ヶ月は継続的に学習しなければならないと覚悟しなければなりません。
計画性や行動力ももちろん大事ですが、それを長期間続けるためのモチベーション維持も自分でコントロールしていきましょう。
4.テキストを読むだけ読んで、問題を解かない
「頭だけでなく、手も動かせ。」
ここで言いたいことは、この一言に尽きます。
簿記の教科書はどれも分かりやすく解説されているので、「読んでみたら理解できた!」という勘違いを起こしがちです。問題を解き、正解して初めて、あなたは「理解できた」と認識しましょう。
簿記の書籍には、テキストと問題集が一体になっているものがありますが、解ける問題数が少ないのでそれだけの購入はお勧めしません。
資格スクール大手のTACが出版している『よくわかる簿記シリーズ 合格テキスト』と『よくわかる簿記シリーズ 合格トレーニング』の組み合わせが独学におすすめです。
5.問題を1回解いたらOKだと思っている
簿記2級の学習範囲は膨大です。例え、一回問題を解いて正解したとしても、新しい内容を学習していくうちに過去の学習内容が抜けていってしまいます。だからこそ、問題を何度も解きなおしてあなたの頭脳に簿記2級の内容を刷り込み続ける必要があります。
一見長い道のりにも思える反復学習が、知識を定着させる近道だということを忘れないようにしましょう。
6.苦手分野を捨て、得意分野と解けそうな分野で戦おうとする
結論、学習は網羅的にすべての内容に取り組むべきです。
なぜなら、
- 苦手分野をテーマにした大問が登場する可能性(大問1問20点)
- 他で取ろうと思っていた分野が難問な可能性
があるからです。
このような状況に出くわすと、即ゲームオーバーになることもしばしば。。
苦手なら、教科書の基本的な問題と問題集の再頻出問題だけは押さえておくなど、少しハードルを下げて網羅的に学習するのがおススメです。
7.配点の高い商業簿記を中心に勉強する
商業簿記は配点が60点、工業簿記は配点が40点です。
私のように配点の高い商業簿記を中心に学習する人がいますが、実は、簿記2級の合格を左右するポイントは工業簿記です。
工業簿記は「40点満点を取れると合格が見えてくる」「40点満点取れないと合格の見込みが薄くなる」と言われているほどキーポイントとなります。
それだけ工業簿記も重要論点です。しかし、工業簿記ばかりやっていたところで40点しか取れません。合格ライン70点を超えるためにも、工業簿記と商業簿記をバランスよく学習しましょう。
なぜ工業簿記がこれほどまでに重要なのかというと、、
・商業は、癖の強い問題、難問が出る確率が高い
のに対して、
・工業は、基本的な問題が出題される傾向
にあるからです。
要するに、工業簿記の方が点数が取りやすいのです。私の感覚ですが、商業簿記で8割を取るよりも、工業簿記で満点を取る方が可能性があると思います。
8.学習の区切りが悪くなるという理由でスキマ時間を活用しない
簿記2級では、1つのテーマに対してテキストと問題集で勉強しようと思うと、テーマのボリュームや難易度によっては2時間ほどかかる場合があります。
私のように、時間をまとめて確保できる日に勉強しようと思うと、いつまで経っても勉強しなくなります。そのため、勉強に充てられる時間が30分、1時間でも学習をして、章の途中で学習がストップすることになっても潔く切り替えましょう。
これは特に、神経質な人や几帳面な人には要注意です。
9.試験レベルの問題を解かない
過去問レベルの問題を解くメリットは、
- 出題のパターンが分かる
- 出題傾向が分かる
- 時間配分のメリハリが分かるようになる
ことです。
過去問レベルの問題を解くことで、試験での戦い方が分かってきます。テキストや問題集の出題のされ方とは、少々違うところがあるので、実際に出題された問題を解くことが大切です。

まとめ|簿記2級は、勉強方法を間違えなければ独学でも合格できる

数か月間にわたって簿記2級の勉強をするのは簡単なことではありません。しかし、簿記2級を取れば、
- 就活で役立つことがある
- 経理や財務職への道が開ける
- 就活の時に企業を財務面から分析ができる
など、学生でもメリットがあるので損はないです。
今回私は、自分の黒歴史を振り返って軽く自己嫌悪になりながらこの記事を書きました。(笑)
この記事が、あなたの簿記2級の合格に役立てられればうれしいです。応援してます!

